本から学ぶ1つの形

本から学ぶの1つの形

ヒーローたちが教えてくれる生の道行き

科学の中のヘル【1つのモノの2つの側面】

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Arek SochaによるPixabayからの画像

 

『みんなの進化論』p.42の実験から。


実験1

無人島に善人と悪人をひとりずつ、

いっしょに残したらどうなるか」


予測できる答えは……

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 早晩善人はサメの餌になる。

 

実験2

「善人のグループをひとつの島に、

悪人のグループをもうひとつの島に残したらどうなるか」


予測できる答えは……

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善人グループは協力して島を脱出し、

悪人グループは自滅する。

 


実験3

「悪人をひとり、美徳の島にこぎつかせたら、どうなるか」

 

予測できる答えは……

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実験3はいろいろな答えが予測でき

これだと一言ではいえない。


この実験からみえてくることは、


「善は、少なくとも適切な条件がそろったときに

進化する可能性がある」(p.43)ということ。


自然選択が「【集団内】の適応度の差」にもとづくかぎり、

予測されるのは、悪と結び付けられる特性だ。

 

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善人グループだけど、

グループ内一人ひとりに差が生じていたら?

差は当然他者と比べる行為を引き起こし、

優越感・劣等感は容易に敵意にかわる。

 


一方、

自然選択が「【集団間】の適応度の差」にもとづくかぎり、

予測されるのは、善と結び付けられる特性だ。

 

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集団と集団。

ここに差があるために、

集団内は結託し、集団内だけに通じる善をつくる。

『千の顔をもつ英雄』で学んだ

部族(共同体)と同じだと考えたら良い。

自分が所属する部族内は善だが、

他の部族は悪として排除する(敵意)

 

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人間の文化では「成功」と「利己的」を

同一視する傾向がある。


そのため自分が行動によって

グループ分けされるとわかっている場合、

実験の②のときに人は

グループ内の善に合わせようとする。


その善が「傍目から見て善であるか悪であるか」は関係が無い

そのグループで生き残る(子孫を残す・適応度を高める)のに

善いか悪いかで考えるからだ。


善人グループに行けば善人になるし、

悪人グループに行けば悪人になる。


いじめをイメージすればわかりやすかろう。

人を殴ることは悪として分類するが、

そのグループ内で生き残るためには殴るしかない。

 

上記のことからわかるように、

重要な点・忘れてはいけない点は、


進化の成功にいたるには

まったく異なる2つの道がある」ということ。


1つは「隣人を食い物にする道」(p.44)

もう1つは

「隣人と協力して有益な成果を共同で達成する道」(p.44)

(*こちらの道の場合、

人間が善と判断するものが存在し進化する余地がある)


食い物にすることを悪、協同を善とするのは

人間の価値観にすぎない。


視点はもっと上に。

二つの道両方に目を向けて

何が真ん中(1つの目的)かを見失わない。


ここでの真ん中は

「いかにして自分の子孫(遺伝子)を残すか」


これが「1つのモノ」であり、

2つの道は「1つのモノの2つの側面」だ。

 

 

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*道行きの友として

 

みんなの進化論

千の顔をもつ英雄〔新訳版〕上 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

千の顔をもつ英雄〔新訳版〕下 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

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